子供の口臭
木馬歯科では原則、子供の口臭は治療していなかった。
なぜならば、師匠の本田先生からやらない方がいいと言われていたからだ。
本田先生自身、過去に子供の口臭を治療したことはあるのだが、
その子が、高校生になった時に、不登校からひきこもりになったそうだ。
それは小さい頃に、口臭治療をしたことが原因となったそうだ。
口臭はもちろん解決はしたのだが、心の傷となったのが原因だとのこと。
わたしは小学校1年生を治療したことがある。
もちろん、申し込んだのは母親である。
本人は全く気にしていないとのこと。
本人が気にしていなければ、
治療しなくてもいいと思うのだが、
母親として心配なのだそうだ。
その子は、家で遊ぶことが多く、
こないだは友達とテレビゲームをしていたのだそうだ。
小さな、PSPと言うの?
友達がその小さなゲームをやっているのを覗きこんでいたのだそうだ。
頭と頭の距離が近い、
そして口と鼻の距離も近くなる。
その時に、友達が我が子に向かって
「口が臭いから、あっちへ行け」と
言われたのが、お母さんの耳に入ってしまったのだ。
これでは、学年が大きくになるに連れて
クラスでいじめられるかもしれないと心配になったのだ。
それからは、事あるごとに、
お母さんは、我が子の息を嗅いだのだそうだ。
やられる方もたまったものではない。
それで、毎回ではないのだそうだが、
臭う時があるということで、
どうにかならないか?
と、連絡してきた。
わたしは、すぐに本田先生に電話して相談した。
すると、本田先生は、今回は
治療に応じたほうがいいとのこと。
すでに、お母さんが十分子供の心をズタズタにしているので、
解決するしかないだろうとのこと。
現在、その子は、口臭の悩みもなく
元気に学校生活を楽しんでいる。
治療が終わった時、
本人は「ぼく、もう臭くないんだね」
と涙を浮かべながら喜んだ。
今も定期的に通っている。
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